Heathen/Breaking The Silence

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最近はなんだか、
ベイエリアスラッシュメタルを取り上げる事が多いように思いますが...

そんな中今回取り上げるのは...


それでも今回はめげずにベイエリア系のスラッシュメタルバンド、
Heathenの1枚目のフルアルバムについて書いていきたいと思います。



このアルバムは彼らにとってデビュー作となった訳ですが、
「もう少しここをなんとかしたら...」という所が多くあり、
(悪く言えば)ある意味ではツッコミ所が満載な作風に仕上がっています。

ちなみにギタリストのLee Altusという人物は、
このバンドが活動を停止している間にExodusに引き抜かれた腕のある人物です。

そんなLee Altusを中心としたテクニックのあるツインギターを要しながらも、
この作品の内容は「何かが足りない」と思わせる部分が非常に多くなっています。

まずは、ヴォーカリストの力量です。
このバンドでは一貫してDave Godfreyという人物がヴォーカルを務めています。
ですが、この作品に関して言えば彼の力量不足が目立ってしまいます。

というのも、このアルバムはスラッシュメタルの作品ではありますが、
メロディーを歌う比重が多いというのか、正統派的な要素も含んでいます。
その為、歌唱力のあるヴォーカリストが自ずと求められてくるのですが、
その時の彼にはまだメロディーを歌いこなすだけの力量がありませんでした。
したがって、彼のボーカルには加工が施されごまかしているという感があります。
次作の「Victims Of Deception」では力量が大きく向上しているので、
デビュー作であるこの作品から実力を発揮してくれればなと思わざるを得ません。

ヴォーカル以外の部分では?


「最初にヴォーカリストの力量不足」について書きましたが、
ヴォーカル以外にも「?」と思ってしまう部分がいくつかあります。

次に取り上げるのは主にギターについてです。
演奏技術の高さは作品の中でも目立っているのですが、
いかんせん弾かれているギターのリフが、
「ExodusかMetallicaにしか聴こえない」という問題点を抱えています。
正確に言えば、「ギターのリフを拝借しているのではないか」と思ってしまいます。

刻まれるリフに新鮮味は感じませんし、
「どこかで聴いた事があるような感じ」を受けると思います。

また、ギターに関して続けて言えば、
ギターの音色もソリッドには仕上がっていなく、
鋭さが足りない感じを醸し出しているように思います。

スラッシュメタルをやるのであれば、
「ザクザク」や「チリチリ」と言えるぐらいの、
ギターの音作りでも充分に良いと言うか、
それくらい極端な事をやらないと切れ味が出てこないと思うのですが、
このアルバムは残念ながらそれが出来ていないという点があります。

続けて他の楽器に対しての印象も書いておきたいと思いますが、
まずはドラムに関してですが、こちらも力量不足と音作りの悪さが目立ちます。
鋭いドラミングが求められると思うのですが、
少しテンポが上がってくると「バタバタ」ともたつく印象を受けます
特にバスドラムが、切れ味がないというのか、もっさりしています。
「ここら辺の音作りもどうにかならなかったのかなあ」と思ってしまいます。

楽器に関しては最後のペースになりますが、
これはスラッシュメタルあるあると言うのか、
自己主張を全くしない良くも悪くも目立たない存在でいます。

これは他のバンドでもよくある事なので、
これについては「問題にはならない」と考えてよいと思います。

デビューが遅過ぎたのではないか。


このアルバムがリリースされたのが1987年で、
次作がリリースされたのが1991年の訳ですが、
もっと早くデビューできていれば、もう少し成功したのではないかと感じます。

というのもスラッシュメタルがシーンから追いやられていた、
1991年にリリースされた2枚目のフルアルバムの充実度が高いからです。

もっと早くデビューして、
スラッシュメタルが全盛の時代にもっと多くの作品を残しておけば、
彼らの評価はもっと高くなっていたのではないかと感じずにはいられません。
せめて80年代の初頭にデビューアルバムをリリースして、
半ばに2枚目のアルバムをリリースしていれば、
彼らのキャリアとしても短命にならなかったはずです。
(レコード会社との契約等、彼らにとって不運な面もありましたが...)

今回の更新はこの辺で終わりにしておきたいと思います。


この記事ではあまりメジャーではないHeathenというバンドについて取り上げました。
このHeathenというバンドは2000年代に再結成し、
充実した内容のアルバムを再結成後2枚作り上げています。
こんな内容のアルバムを作れるなら、
80年代からコンスタントに活躍出来たのではないかと思わざるを得ません。



今回もお付き合い下さりありがとうございました。次回もまたお願いします。

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